利益がでた場合に行う確定申告(納税)の方法や、サラリーマンが会社にバレずに確定申告する方法。
海外FXで損失をだしてしまった場合でも確定申告した方が良いケースや、海外FXで認められる経費など、海外FXの確定申告に関するあれこれについて紹介します。
海外FX 確定申告
給与所得者の場合は、利益から経費を差し引いた所得が20万以上(非給与職者は年間38万円)の場合、必要となる確定申告。
国内FXと違い海外FXは1年単位で利益を計算し、利益が出ていれば税金の納税が必要となります。
(日本に住んでいる限り、海外FXで得た利益も納税の対象です)
ちなみにFXのトレードで課税が発生するタイミングは、決済を行った時。
海外FX業者の口座から、日本の自分の銀行に出金しなければバレないだろう。
なんて思っていても、しっかり税務署は追跡してきます。
海外に本社を持つFX業者のFX口座を利用しているからといって、日本国内での納税義務が免除される訳ではなく、適用されるのは国内の税制ルールです。
海外FXであっても利益をあげたら、きちんと確定申告はおこないましょう。
海外FX業者と国内FX業者の税率の違いや節税方法など、海外FXの税金についての詳細はこちら
→ 海外FX 税金
海外FX 確定申告 損失
海外FXで利益が生じた場合、もちろん確定申告をして税金を納めなければなりません。
ですが残念なことに、海外FXの取引で損失だけが出てしまった場合は、確定申告する必要はありません。
たとえば、
- 海外FX1年目:年間の利益18万円
- 海外FX2年目:年間の損失50万円
- 海外FX3年目:年間の利益90万円
という状況だと、海外FX3年目のときだけ、その年の確定申告を行うことになります。
海外FXで損失を出していても確定申告した方が良い場合も
海外FXだけでなく他の副業も行っている場合、海外FXで損失を出していても確定申告した方が良い場合もあります。
というのも海外FXは雑所得の総合課税に分類されるので、同じ仲間同士であれば互いの利益と損失を相殺して、課税対象所得額を減らすという節税をすることができます。
雑所得の総合課税の対象となる所得の例としては、
- 仮想通貨の取引で得た売買損益
- インターネットオークションでの販売利益
- バイナリーオプション、原稿収入など
- 国民年金はもちろん、民間の保険会社から入る個人年金
などです。
※国内FXと海外FXは科目が違うため、損益の相殺はできません。
海外FX 確定申告 書き方
確定申告の書き方は、海外FXであっても何も特別なことはありません。
e-Taxで電子申告することもできますし、直接税務署へ出向いて書面申告することもできます。
具体的な確定申告書の書き方とか、A様式、B様式の違いなど、確定申告について勉強するのも面倒なので、個人的には確定申告ソフトを利用しています。
確定申告のための勉強に時間を使うぐらいなら、確定申告ソフトに頼った方が効率的だし。
ちなみに、海外FXでの確定申告の申告書を提出する際に必要な添付書類である、年間取引報告書(年間損益報告書)。
海外FXではトレードツールであるMT4から、確定申告の対象期間を指定するだけで損益履歴が記載されている口座履歴を自分で発行することができます。
これを確定申告書に添付し、税務署に提出すればOKです。
(手書きでも良いけど、面倒なので)
海外FX 確定申告 経費
海外FXの雑所得を計算する場合は、FXによる利益から必要経費を差し引いて求めることになっています。
FXにおける必要経費の例としては、
- FX取引に使用するパソコンやスマホなどの端末
- FX取引に使用するインターネット回線代(プロバイダー料金)
- FX取引の情報取得のために参加したセミナー費用(旅費)
- FX取引の勉強のために購入した書籍代
- MT4で利用する有料インジケーターの購入費用
- FX取引のために必要な椅子、デスク、棚など
- FX取引のために利用している家の家賃(按分)
- FX取引のために利用している家の光熱費(按分)
- FX取引に使用する取引に関する情報収集のための会食、接待費用
- 海外FX口座への海外送金するなどの送金手数料
- FX口座へ入金するために利用するクレジットカードの年会費
など、取引に関わったものが認められます。
FX取引に関わったもの以外にも、確定申告の処理やアドバイスを税理士に依頼した場合にかかる代金や、確定申告ソフトの利用料金ももちろん経費となります。
ECN口座の取引手数料も経費に
取引手数料がかかるものの、スプレッドが狭く設定されているECN口座。
海外FX口座ではSTP口座が一般的ですが、ECN口座なら取引手数料を確定申告で経費として計上することができます。
口座タイプをSTPからECNに切り替えるのも、海外FXでの節税対策の一つです。
海外FX 確定申告 サラリーマン
自営業をしていたり、不動産収入がある人と違い、サラリーマンには馴染みのない確定申告。
海外FX口座を開設しているすべての人に確定申告の義務があるわけではありませんが、サラリーマンのような給与所得者の場合は、利益から経費を差し引いた所得が20万以上であれば確定申告をしなければなりません。
専業主婦など給与所得がない人でも、海外FXでの経費を差し引いた利益(雑所得)が38万円を超えると、税金を支払わなければなりません。
海外FX 確定申告 ばれる
海外FXであっても国内FXの分離課税と同様、会社にバレずに確定申告(納税)をする事はできます。
会社に知られないようにするための2つの方法があります。
総合課税や分離課税は関係なく、給与所得と公的年金雑所得以外なら、住民税を普通徴収にすることができ、FXの利益が会社に知られるのを防ぐことができます。
確定申告書には住民税の納付方法を選ぶ項目があり、この部分を「自分で納付する」にチェックを入れることで、会社にFXを含む副業がばれることはありません。
海外FXで利益があっても、会社にばれるのを避けたいから確定申告しない。
という行動はやめましょう。
海外FX 確定申告 まとめ
国内FX業者なら確定申告で損失繰越控除の申請ができ、過去3年にさかのぼって損失繰越が可能。
だから海外FX業者より、国内FX業者を利用する方がおすすめ!
という意見もあります。
ですが、3年間の損失は繰り越すことができるため、のちのちの利益の節税はできるという税金のメリット以前に、マイナス残高になったりした場合の追証の方が怖くないですか?
マイナス残高になっても、マイナス分の支払いは必要なく、
今日中に○○万円入金してください。
なんて追証のない海外FXの方が安全で、FX初心者にこそおすすめです。