ボリンジャーバンドとはどのような特徴のあるテクニカル指標で、どのようなパラメーターで設定するのがおすすめなのか。
また、ボリンジャーバンドを使った、状況別のトレード手法について紹介します。
ボリンジャーバンド FX
ボリンジャーバンドとは、統計学に基づいて考案された順張りと逆張りの両方で使える、FXだけでなく株でもよく使われている便利なインジケーターです。
将来の相場における価格の変動幅を、一定の確率の元に視覚的に表現したテクニカル指標となっており、平均値との乖離を知ることに役立てることができます。
ボリンジャーバンドは移動平均線を挟むように、±1σ(シグマ)、±2σ(シグマ)、±3σ(シグマ)というように外側に向かって並んでおり、値動きが各バンドで収まる確率は以下のようになっています。
- ±1σ(シグマ)の範囲内に収まる確率:68.3%
- ±2σ(シグマ)の範囲内に収まる確率:95.4%
- ±3σ(シグマ)の範囲内に収まる確率:99.7%
ボリンジャーバンドは知っているとトレードで様々な活用ができるので、使い方をマスターしておきたいインジケーターです。
ボリンジャーバンド 設定
ボリンジャーバンドの考案者であるアメリカのジョン・ボリンジャーは、標準偏差に用いる移動平均線の期間の設定を21日間で設定していると言われますが、ただ、最近では20日が主流(25日にするトレーダーもいる)となっています。
多くの人が見ている設定でないと、機能しないボリンジャーバンドになってしまいますので、設定を試してピンとこなければ20日にしておくことをおすすめします。
ボリンジャーバンド 計算式
設定するだけで利用することができるので、自分で計算する人はいないかもですが、ボリンジャーバンドの計算式は以下のようになっています。
計算式を覚える必要はありませんが、一度計算してみると理解が深まるかも。
標準偏差の計算式
標準偏差σ(シグマ) = √(期間 × 期間内の終値の2乗の合計 - 期間内の終値の合計の2乗) ÷ (期間 × (期間 - 1))
ボリンジャーバンドの計算式
±1σ(シグマ)のライン = 移動平均線の数値 ± 標準偏差
±2σ(シグマ)のライン = 移動平均線の数値 ± 標準偏差 × 2
±3σ(シグマ)のライン = 移動平均線の数値 ± 標準偏差 × 3
ボリンジャーバンド 使い方
ボリンジャーバンドの使い方は、ボリンジャーバンドの動き方を見ることで利用します。
ボリンジャーバンドは収束と拡散を繰り返しており、代表的な動き方は以下の3パターンです。
- スクイーズ
- エクスパンション
- バンドウォーク
この動きにあわせて、「順張り」「逆張り」と利用することができます。
ちなみにボリンジャーバンドは逆張りの手法として紹介されていることも多いですが、考案者であるジョン・ボリンジャーは順張りによる投資を行うためのテクニカル指標だとしています。
スクイーズ
スクイーズと呼ばれる状態は、ボリンジャーバンドの幅が狭まったままの状態のこと。
動きのあまりないレンジ相場のときにこのスクイーズ状態になりますが、このあと一気に強いトレンドが発生するので注意が必要な時期です。
エクスパンション
エクスパンションと呼ばれる状態は、ボラティリティが急激に増えてボリンジャーバンドの幅が広がっていく状態です。
スクイーズの期間が長ければ長いほど、トレンドの初動が大きくなることがあり、ボリンジャーバンドの±2σをはみ出したら素直にトレンドに追随する順張りがおすすめ。
値動きはボリンジャーバンドの±2σ内にほぼ収まる事が考えられるため、「逆張り」したくなりますが、経験的には一気においていかれる確率の方が高いです。
バンドウォーク
相場にトレンドがある場合に、移動平均線と±2σや±1σのバンドの間で上下動を繰り返しながら、相場が上昇or下降していくこと状態がバンドウォークと呼ばれます。
順張りしやすいため、押し目のタイミングを待ちつつ、エントリーするのがおすすめです。