FX投資でリスク管理するために、絶対に理解しておきたいのがロスカットです。
ロスカットとはどんなもので、その基準はどうなっているのかや、ロスカットになる人の特徴。
また、FXにはロスカットというシステムがあるのに、なぜ借金することになる可能性があるのか、ということを紹介します。
FX ロスカット
ロスカットとは、保有するポジションの含み損が一定の金額より膨らんでしまった際、FX会社が強制的に行うポジションの決済のことです。
(自身で含み損の決済を行う損切りのことをロスカットと呼ばれることもありますが、一般的にFXでロスカットというと、FX会社が強制的に行うポジションの決済のこと)
執行されれば、その時点で損失が確定してしまう強制ロスカット。
これは証拠金以上の損失にならないように「投資家の資産を守る」ために執行されるもので、FX口座内の資産額が必要証拠金の水準を下回ってしまえば自動的にすべてのポジションが決済されてしまいます。
※強制ロスカットは、自ら損切りして決済するか、必要証拠金を満たすために追証を入れることで防ぐことはできます。
FXで強制ロスカットを喰らう人
今は含み損だけど、もしかしたらもうすぐ相場が戻るんじゃないか?!
という希望にかけ、
損切りができずに、FXで強制ロスカットを喰らう人は意外と多いです。
FXのトレードは投資でありギャンブルではないので、ポジションを持つ際には最大の損失額を決めてエントリーし、損切りは設定&最初に決めた損切りルールに従うようにしましょう。
ロスカットでの大損を防ぐために設定したい、損切り(ストップロス)についてはこちら
→ 損切り FX
FX ロスカット 計算
FX口座によって強制ロスカットの基準は変わってきますが、証拠金維持率が国内FX口座なら50%〜100%、海外FX口座なら20%〜50%程度に設定されていることが多いです。
証拠金維持率は、以下の計算方法で求めることができます。
証拠金維持率 = 有効証拠金 ÷ 必要証拠金 × 100(%)
- 有効証拠金とは、預け入れている証拠金に保有しているポジションの為替差益を加えたり、為替差損を差し引いた証拠金のこと
- 必要証拠金とは、ポジションを取るためにその取引額に比例して最低限必要となる預託金のこと
必要証拠金は、以下の計算方法で求めることができます。
必要証拠金 = 現在レート × lot数 × 取引単位 ÷ レバレッジ
毎回するのが面倒だしちょっとややこしい強制ロスカット基準の計算ですが、最近はFX口座のシステムを利用することで簡単にわかるようにもなっています。
→ FX計算ツール
マージンコール
ロスカットで強制決済される前には、FX業者からマージンコールという通知がきます。
マージンコールとは、ロスカットで強制決済される前の警告です。
含み損をそのまま放置し、更に相場が予想に反する方向へ動けばいずれ強制ロスカットとなるので、マージンコールを受け取ったら、
- 保有中のポジションの一部、あるいはすべての損切り決済で証拠金維持率を高める
- ロスカットされない様に、決められた期日までに証拠金を追加で入金する
- ロスカットまでギリギリ耐えることを神に祈る
このどれかの対応を取る必要があります。
FX ロスカット 借金
このように、FXには強制ロスカットというシステムがあるため、通常はFXで借金になることはありません。
ただし、為替相場の急変動で強制ロスカットが間に合わず、ロスカットが通常通りに作動しなかったら最悪です。
マイナスになってしまった証拠金を、追証(おいしょう)として預託金の補充を求められます。
しかもこのFXでの追証では基本的に自己破産できないため、逃げることができず必ず支払わなくてはなりません。
支払うまで、給料も貯金も家も車も全部差し押さえられます。
海外FX口座の利用がおすすめな1番の理由は、このもしもの際の、追証での借金リスクがないからです。
FX ロスカット まとめ
FXでトレードに取り組むのであれば、潔く早い段階での損切りで「想定外」の損失を避けるようにすることが大切です。
強制ロスカットされてしまうと、その時点で証拠金をほとんど失うことになり、余分に資金がなければ再起不能です。
全ての取引で利益をあげることは不可能ですし、損を出す時には損切り(ストップロス)で最小限の損失に抑え、トレードのチャンスを増やして取り返せるようにしましょう。
ちなみにFXを同時期にはじめた友達は、強制ロスカットを避けるために追加入金を繰り返し、そのまま相場も戻ってこなかったのでFXで現状200万円を溶かしている状態です。
ロスカット食らっても追証する必要がなくて、心機一転エントリーできるから!
と、現在は海外FX口座に乗り換えてやってるけど、一発逆転を狙って、また損切り(ストップロス)する気ないんですよね。
FX投資なのに、気付いたらこういうギャンブル的なことになってないように、注意してください。